痛風は尿酸が関節に結晶化して炎症を起こし痛みの出る病気です。
食事や生活の改善で予防や対策をすることもできます。
今回は、痛風の原因や症状、そして痛風にならないための食事や生活のコツを紹介します。
最新の研究報告も参考にして、痛風と上手に付き合っていけるための情報提供になる事を願っています!
こちらのブログは音声でもお楽しみいただけます。
こんにちは、このブログでは痛風についての情報をお届けします。
痛風は尿酸が関節に結晶化して炎症を起こす病気で、激しい痛みや腫れなどの症状を引き起こします。
痛風は食生活や生活習慣によって発症する可能性が高く、予防や対策が重要です。
このブログでは、痛風の原因や症状、そして痛風にならないための食事や生活のコツを紹介します。
最新の研究報告も参考にして、痛風と上手に付き合っていきましょう。
まずは尿酸値を上げてしまう要因ベスト10選です。
あなたは大丈夫ですか?
1. 脱水
2. アルコール
3. プリン体の多い食品
4. 砂糖の多い飲料
5. 激しい運動
6. 食塩の多い食品
7. 精製された炭水化物
8. 飢餓や過度のダイエット
9. ストレス
10. 睡眠不足
痛風という病気について

まずは、痛風という病気について基本的な知識をおさらいしておきましょう。
痛風は血液中の尿酸が関節に結晶化して炎症を起こす病気です。
尿酸とは、体内で細胞分解やタンパク質代謝の際に生成される物質で、正常な量ならば尿として排出されます。
しかし、尿酸が過剰に生成されたり、排出が不十分だったりすると、血液中の尿酸濃度が高くなります。
これを高尿酸血症と呼びます。
高尿酸血症の人は、尿酸が関節など温度の低い部分で冷えたり、血流が悪くなったりすると、関節や軟部組織に尿酸結晶が沈着します。
これをトフスと呼びます。トフスは白血球を呼び寄せて免疫反応を引き起こし、関節の腫れや赤み、発熱などの急性の炎症を起こします。
これがあの痛みをともなう痛風発作と呼ばれるものです。
一度痛風を発症してしまうと様々なリスクもともなってきます。
高血圧、糖尿病、腎不全などを引き起こすリスクが上げると言うデータが出ていますので普段の生活から気をつけてゆきましょう!
痛風のメカニズム
痛風は二つのメカニズムで発症する可能性があります。
一つは過剰生成型で、体内で尿酸が過剰に生成されることで高尿酸血症になるタイプです。
このタイプは遺伝的な要因、またはプリン体の多い食事(肉類や魚介類など)が原因となります。
もう一つは低排泄型で、腎臓などで尿酸が十分に排出されないことで高尿酸血症になるタイプです。
このタイプは薬剤やアルコールの飲酒、脱水などが原因となります。
特にアルコールは体内で尿酸の産生速度をスピード化させてしまったり、腎臓から尿酸を排出されにくくしたりしてしまいます。
身近にある痛風の原因
次に、身近にある痛風の原因を見ていきましょう。
前述したように、食事や生活、飲酒、乳酸の溜まる激しい運動などが高尿酸血症や痛風発作を引き起こす原因となる可能性があります。
食事と痛風
食事では、プリン体の多い食物を摂り過ぎると尿酸が増えます。
プリン体はタンパク質の一部であり、動物性食品やビール酵母などに多く含まれます。
特に内臓肉や赤身肉、魚介類、干物、イワシやアジなどの青魚、キノコ類、豆類などはプリン体が高いとされています。
これらの食物を控えることで尿酸の生成を抑えることができます。
生活と痛風
生活では、睡眠不足やストレス、冷えなどが高尿酸血症や痛風発作を誘発する原因となる可能性があります。
睡眠不足やストレスはホルモンバランスを崩し、尿酸の排出を妨げます。
女性ホルモンのエストロゲンは尿酸の排泄を促し、男性ホルモンのテストステロンはプリン体や尿酸の産生を促進する働きがあります。
睡眠不足やストレスは排泄と産生のバランスをくずしてしまいやすいので注意が必要です。
さらに冷えは血流を悪くし、尿酸結晶が沈着しやすくなります。これらの要因を避けるためには、十分な睡眠とリラックスタイムをとることや、温かい服装や入浴、足湯などが有効です。
飲酒と痛風
飲酒では、アルコールの種類や量によって尿酸に影響があります。
アルコールは尿酸の生成を増やし、排出を減らします。
特にビールはプリン体も含まれているため、痛風のリスクが高くなります。ワインや日本酒、焼酎などはプリン体は含まれていませんが、アルコール濃度が高いと尿酸に影響します。飲酒量は1日に20g以下(ビール中ジョッキ1杯程度)に抑えることが推奨されています。
痛風の諸症状、初期症状、対策
続いて、痛風の諸症状、初期症状、対策についてお話ししていきましょう。痛風は急性期と慢性期に分けられます。

急性期
急性期では、関節に強い炎症が起こります。
最も多いのは足の親指の付け根ですが、足首や膝、手首や指など他の関節も侵されることがあります。
関節は赤く腫れて触れるだけで激しい痛みを感じます。
発熱や倦怠感なども伴います。
急性期の発作は数日から数週間で一旦治まりますが、再発する可能性が高くなります。
慢性期
慢性期では、関節にトフスが沈着して変形や障害を引き起こします。
トフスは皮膚から突き出して、白い粉末状の物質を漏らします。
これをトフス漏出と呼びます。
トフス漏出は感染や潰瘍の原因になります。
また、トフスは腎臓や尿路にも沈着して、腎結石や腎不全などの合併症を引き起こすことがあります。
痛風初期症状

痛風の初期症状は、足の親指の付け根に突然の激痛が走ることです。
この痛みは夜間に起こることが多く、数時間から数日で治まります。
しかし、放置すると再発しやすくなり、他の関節にも広がってゆきます。痛風の初期症状に気づいたら、早めに病院へ行きましょう!
痛風の対処 薬物
痛風の対策は、主に薬物治療と生活改善です。
薬物治療では、急性期では消炎鎮痛剤やステロイドなどで炎症と痛みを抑えます。
慢性期では、尿酸降下薬や尿酸排泄促進薬などで尿酸の生成や排出を調整することにならます。
痛風の対処 生活
生活改善では、まず食事や飲酒、運動などを見直します。
前述したように、プリン体の多い食物やアルコールは特に控えるようにしましょう。
野菜や果物、乳製品などプリン体の少ない食物を積極的に摂るようにしましょう。
また、水分摂取も重要です。
水分摂取は尿酸を薄めてくれますので尿酸をカラダから排出しやすくしてくれます。
1日に2リットル程度の水分を摂ることを目安としてください。
運動も適度に行いましょう。
とくに有酸素運動は血流を良くし、尿酸の排出を促してくれます。
また、肥満の改善にも効果的です。
痛風の対処 適度な運動
運動では、有酸素運動などで、適度な運動をする事で高尿酸血症や痛風の予防に役立ちます。
有酸素運動運動は血流を良くし、尿酸の排出を促します。
また、肥満の改善にも効果的です。
肥満は高尿酸血症や痛風のリスク因子です。
しかし、運動は強度や時間に注意しなければなりません。
激しい筋トレやきつい運動、長時間負荷の運動は筋肉から乳酸が出て、尿酸の排出を妨げてしまいます。
また、脱水も尿酸濃度を上げます。
運動量は1日に30分程度の中強度の運動(ウォーキングやサイクリングなど)が適切と言うことを覚えておいてください。
痛風にならないための食事と痛風生活早期脱却のコツ
ここでは、痛風にならないための食事と生活のコツを紹介したいと思います。
食事と生活は高尿酸血症や痛風の予防に大きく関わります。
以下のポイントを是非参考にしてみてください。
– プリン体の多い食物は1日に100〜150mg以下に抑える。
あん肝、レバー類、イワシ、カツオ、ニシン、サンマ、マグロ、エビ、白子、タラコ、砂糖が多い飲み物は避ける、ジュース、コーラ等、果糖も摂りすぎはダメです。
– 野菜や果物、乳製品などプリン体の少ない食物を積極的に摂る。
水分を多く摂る、ブラックコーヒー、緑茶、紅茶、中国茶、牛乳、ヨーグルト、野菜、海藻、イモ類、キノコ、重曹水、玄米、一部を除く魚類、低脂肪乳製品、バナナ、ナッツ類、
– アルコールは1日に20g以下(ビール中ジョッキ1杯程度)に抑えるか症状がある場合は思い切って控えましょう!
– 水分は1日に2リットル程度摂る。
アルカリ水は特に良いです。
重曹水に詳しい方はそれも試すと良いと思います。
– 運動は1日に30分程度の中強度の運動(ウォーキングやサイクリングなどの有酸素運動)を行う。
– 睡眠は6〜8時間程度取る(ぐっすりと深く眠ることが効果的です)
– ストレスを溜めないようにする。
私のおすすめは、『瞑想』瞑想をするとストレスが軽減されます。
– 冷えを防ぐ
夏場であっても、肌の露出やエアコンの影響には気を配りましょう。
特に関節部分は温める様にすると良いと思います。
痛風に効果的な成分と飲み物や食事
最後に、痛風に効果的な成分と飲み物や食事について紹介したいと思います。
これらの成分や食物は、尿酸の生成を抑えたり、排出を促したりする効果があります。
痛風の予防や対策に役立つと思いますので是非参考にしてみてください!
– ビタミンC
ビタミンCは尿酸の排出を促進する効果があります。
レモンやオレンジ、キウイなどの柑橘類や、トマトやパプリカなどの野菜に多く含まれます。
1日に100mg程度のビタミンCを摂ると良いでしょう。
– クエン酸
クエン酸も尿酸の排出を促進する効果があります。
レモンやオレンジなどの柑橘類や、梅干しや梅酢やリンゴ酢などにも多く含まれます。
クエン酸は水分と一緒に摂ると、より効果的です。
– カリウム
カリウムは尿酸の結晶化を防ぐ効果があります。
バナナやアボカド、じゃがいもなどの果物や野菜に多く含まれます。
1日に2000mg程度のカリウムを摂ることを心掛けてください。
– コーヒー
コーヒーは尿酸の生成を抑える効果があります。
コーヒーに含まれるカフェインやクロロゲン酸などの成分が作用します。
1日に3〜4杯程度のブラックコーヒーを飲むことを目安としてください。砂糖やコーヒーフレッシュは入れないこと、牛乳なら大丈夫です。
– 緑茶
緑茶も尿酸の生成を抑える効果があります。
緑茶に含まれるカテキンやポリフェノールなどの成分が作用してくれます。1日に3〜5杯程度の緑茶を飲むと良いでしょう。
– こんにゃく
実はこんにゃくには尿酸の排出を促進する効果があります。
こんにゃくに含まれるグルコマンナンという食物繊維が作用してくれます。こんにゃくは低カロリーで満腹感も得られるため、ダイエットにもおすすめですね。
本日のまとめ
今回は、痛風についてお話ししてきました。いかがでしたでしょうか。
痛風は尿酸が関節に結晶化して沈着してまいます。
そこへ呼び寄せられた白血球の攻撃により炎症を起こす病気で、激しい痛みや腫れなどの症状を引き起こします。痛風は遺伝以外では、食生活や生活習慣によって発症する可能性が高く、予防や対策が重要です。
このブログでは、痛風の原因や症状、そして痛風にならないための食事や生活のコツを紹介しました。
最新の研究報告も参考にしてみました。症状が出てしまったとしても、痛風と上手に付き合って、痛風をコントロールしてゆきましょう。
参考 引用
(1) 高尿酸血症は全身病! 次々と明らかになってきた“新たな …. https://gooday.nikkei.co.jp/atcl/report/20/012100002/012100001/.
(2) 公益財団法人 痛風・尿酸財団. https://www.tufu.or.jp/.
(3) 痛風・高尿酸血症の病態と治療 – J-STAGE. https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/107/3/107_458/_pdf/-char/ja.